どうして君はそうやって 平気な顔して笑えるの
幸せそうで羨ましい 私は明日も地獄行き

どうして君はそうやって 生きていこうと思えるの
わかってもらえなくていい いつか私が死んだら
せめて私のこと忘れて

iPhoneなんかあるから 私は今日も縛られる
死のうと思ったその後に 叩き壊したスマートフォン

粉々になった画面に だんだんなんか笑えてきて
初めからこうしておいたら あんなことにならなかったのに

僕らは 誰にも 誰にも 許してもらえずに
それでも 自分で 自分を 好きになれるかな
「あの時どうして 一緒に死ねなかったの?」
思い続けるだけの この脳味噌を
いつかは「がんばったね」って
自分を許すことができるかな

もういいよ 大丈夫 大丈夫
呪文みたいに 自分に呪いをかけるの やめられるかな
「あの時どうして、どうして逃げなかったの」
そうだよね ごめんね ごめんね
死んだら会おうね

それでも 僕らは自分で 自分に許してもらえずに
それでも 自分で 自分を好きになれるかな
あなたが こんな私を好きになったみたいに
生きていく自分で 自分を好きになれるかな

「苦しい時は 誰かを頼っていいんだよ」
何度もやろうとしたけど できなかったから
あなたがいない だけど いた世界で
ただ涙が出るだけの こんな私でも
いつかは「がんばったね」って
自分を許すことができるかな

心の中でしか叫べないような
こんな ただ涙が出るだけの 弱い私でも
いつかは「がんばったね」って
自分を許すことができるかな

あなたみたいに
今度はひとりで 自分を好きになれるかな


『ライフ/アフターライフ』
篠塚将行/それでも世界が続くなら